建築施工管理技士

建築施工管理技士

建築施工管理技士とは

 

建築施工管理技士は、建築現場において中心的な役割をはたす技術者です。建築施工管理技士は建築現場を統括する現場監督に必要な資格です。現場監督が必ずしもこの資格を持つ必要はありませんが、資格の所有者は現場を統括できる力量があると見なされ、現場で指導的立場に立つ足がかりとなります。

 

資格としての建築施工管理技士は建設会社が建設業許可を受ける際の専任技術者としての要件となるばかりでなく、公共工事の使命を受ける場合や、民間工事を受注する場合の信用においても役に立ちます。

 

どんな資格?

 

建築施工管理技士がどんな資格かは、建設業界では知らない者がいないほどメジャーな資格です。建築施工管理技士は建設業法第27条に基づいて国土交通大臣が指定する機関で行われる国家試験です。建設業法では建設業許可を受ける際に必要な専任技術者や、現場に常駐する指導的立場の技術者に必要とされる主任技術者等に専任されるために必要な資格です。

 

建築施工管理技士は1級と2級に分かれ、資格を得るためには学科と実地の試験に合格する必要があります。試験は毎年行われ、会場は東京・大阪・名古屋・仙台・福岡などで、2級は横浜・埼玉・広島でも行われます。受験資格は1級と2級で異なり、1級は所定の科目を履修できる大学を卒業後、実務経験3年以上又は一定の学歴や資格の取得が必要です。2級は一定の学歴、実務経験の他、技能士合格者等にも受験資格が与えられます。

 

1級の学科試験の問題は一定数の問題の中から60問を選択して解答し、全問四肢択一式です。実地試験は必須問題が6問ほど出され、全問記述形式です。学科試験の出題は建築学・設備・契約・施工・施工管理法・法規等からで、実地試験の出題は施工経験記述・仮設・安全・躯体施工・仕上げ施工・施工管理・法規等から出題されます。

 

どのような仕事で役に立つ?

 

建築施工管理技士がどんな仕事で役に立つでしょうか。一定金額以上の受注をする建設会社は建設業許可を受ける必要があります。そのためには主任技術者をおく必要があり、主任技術者の要件の一つに建築施工管理技士があります。また、公共工事受注のための評価を受ける際、資格取得者は技術力として認められます。

 

会社側のメリット以外にも、技術者本人のメリットもあります。建設会社が工事を受注すると、現場代理人を定め、工事の全てを任せます。資格取得者は工事を統括する現場代理人として適任と判断され、現場を任される可能性が高くなります。建設工事の実務では、工事内容に関して会社側から干渉を受けることは少なく、予算と工程を守り、求められる品質の建造物を建てることができるかぎり、現場代理人にすべての権限が与えられます。

 

つまり、資格取得者は現場代理人として現場を任される大任を担う可能性が高くなります。資格取得者は転職市場においても有利です。労働条件の厳しい建設現場で一定の経験を積んだ資格取得者のニーズは高く、転職によりステップアップを図ることも可能です。建設現場の頂点に立ち、現場で働く人全てが憧れる資格が建築施工管理技士です。

 

資格データ

 

建築施工管理技士を資格として見た場合の資格データは次の通りです。1級学科の受験者数は2万人から2万5千人の間で推移しています。合格率は40%から50%の間で推移し、1級実地の合格率は40%前後です。2級学科の受験者数は2万人から2万7千人の間で推移しています。合格率は40%から50%の間で推移し、2級実地の合格率は33%前後です。合格率が40%を超える試験は、決して難しい試験ではありません。一定の努力をすれば、誰でも合格のチャンスがあります。

 

合否を分けるのは受験者の意識です。合格者は必ずこの資格を取るという熱意を持っているのに対し、不合格を続ける者は熱意が感じられません。資格試験に合格するためには一定の勉強時間を確保する必要があります。受験生の多くは現場の仕事で忙しく、勉強時間を確保するのは至難の業です。

 

しかし、細かなスキマ時間を利用して学科の勉強をコツコツ積み重ねれば、合格ラインに達することができます。学科の勉強方法は過去に出題された問題を中心に行うのが効率的です。過去問を中心に勉強することが合格への早道です。実地は文章力がものを言います。実務で行う報告書の作成などは、良い勉強材料となります。

 

まとめ

 

建築施工管理技士は建設現場の責任者を志すものにとって、取得が必須の資格です。建設現場で現場代理人や工事主任等の指導的立場に立ち、工事を総合的に指導・監督する仕事はとてもやりがいがあります。建設現場は労働条件が悪いとされていますが改善が進んでいます。女性でも働ける職場、トイレが常にきれいな職場を目指して、業界を挙げて改善に取り組んでいます。

 

建築施工管理技士は現場の中核をなす技術者です。建設現場では実に多様な職種の技術者が働いています。予算規模も大きく、法律の規制や予算の制約など、思い通りに行かない場面もあります。現場を任された建築施工管理技士は、現場に関係する全ての技術者の思いを実現する、大きな使命を担います。

 

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