なぜ「技術者としての心の軸」を書くのか

なぜ「技術者としての心の軸」を書くのか

技術者としての会社での役割

 

あなたは、技術者として今の会社でどのような役割を果たしているのでしょうか。

 

例えば僕であれば、配管技術者として、プラントや施設の配管システム設計などを行っています。

 

仕事を持ってくるのは経営役員や営業担当ですし、プロジェクト全体を遂行する責任はプロジェクトマネージャーにあります。
僕の役割は、配管システムに関する顧客のニーズを満たすことと、法律や会社が定める品質規定に基づいて設計することです。

 

何が言いたいのかというとですね、技術者は多かれ少なかれ、その会社のルールの中で、限定的な役割と責任と権限で働いているということです。

 

そしてそのルールは、「ローカルルール」かもしれません。

 

転職をするということは、一度、これまで属していた組織のローカルルールから脱出して、ひとりの技術者として、いわば生身の裸で、自分の可能性を試すという事なのです。

 

技術以外に必要なもの

 

僕らには、すでに技術があります。

 

しかし、もうひとつ必要なものがあります。
それは「技術を用いるための心の軸」です。

 

2011年3月11日に起きた東日本大震災。

 

多くの技術者や科学者が見解を述べ、意見を戦わせていたことが記憶に残っている方も多いと思います。
ここでは、その内容については触れません。

 

しかし、僕は、事の経緯を他人事だと思う事が出来ませんでした。
技術的な失敗や葛藤は、どの技術者にも起こる可能性があります。

 

「このような失敗は起きてはならない。従って、きっと起こらないものと考える。」

 

というのは技術者として最も持っていはいけない考え方です。
技術者は、時には、技術者倫理に基づいて、経営者や市民感覚と相反する主張をしなければならない事があります。

 

そして葛藤します。

 

僕らは一人の技術者であると同時に、組織の一員であり、場合によっては経営者の一角であり、もちろん同時に一人の市民であり、また家族の一員でもあります。

 

技術者としての最優先事項を問われた時に、自分ならどう対処するか。

 

しかし、いざ人生の岐路に立たされた時、自分を支えるのは「心の中にある軸」だけです。

 

何を軸にして生きていくのか。

 

転職は人生の大問題です。
自分の技術をどう生かすかという事について、しっかりとした心の軸をもつことが必要です。

 

もちろん、心の軸が無くても、うまいこと内定が取れてしまうかもしれません。

 

しかし、大事なのは転職した企業で、技術者としてどのように生きていくかということです。

 

正解が出るような問いではありません。
しかし、考え抜くことはとても大事です。

 

転職についての情報を提供するなかで、最も重要なのは、この問いに関して僕が考えていることをシェアすることだと考えました。

 

そのような想いから、「技術者としての心の軸」を書こうと思います。

 

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